クロノグラフ腕時計 バリエーション豊富なクロノグラフの種類
クロノグラフは時間を測るだけでは今やありません。
脈拍数や速度などを測ることができる付加機能がついたもの、ラップタイプを計測できるような複雑な機構を持つものまで、多彩なバリエーションがクロノグラフにはあるのです。
クロノグラフ腕時計 様々なクロノグラフをご紹介
TACHYMETER CHRONOGRAPH(タキメーター クロノグラフ)
タキメーターというのは、平均時速の測定スケールのこと。
これが付属したクロノグラフを、タキメーター・クロノグラフと言います。
もし、1kmの距離を車で走りたいとき、その平均時速を知りたいのであれば、
車を発進させると同時にクロノグラフをスタートさせます。
そのとき、タキメーターのメモリを、クロノグラフの針が指している位置、それが平均時速ということになるのです。
TELEMETER CHRONOGRAPH(テレメーター・クロノグラフ)
テレメーター・クロノグラフは、視覚や聴覚的な距離を測ることが可能となった、スケールがついています。
もし、雷が光ったその瞬間にスタートのボタンを押します。
そして、雷の音が聞こえたときにストップを押してみましょう。
そうすると、クロノグラフの針は雷が発生した場所から、クロノグラフを持つ人、つまり観測者までの距離を示すことができるのです。
つまり、テレメーターを使用することで、海面レベルで音速を測ることが出来るというわけです。
PULSEMETER CHRONOGRAPH(パルスメーター・クロノグラフ)
メモリのそばに、15、20、30という基準計測回数が書かれています。
それをもとにして、スタートを押すと1分間の脈拍数を測ることができます。
基準回数の脈拍を数え終わったらストップを押します。
そのときに、クロノグラフ針が指しているメモリの数字が、自分の1分間の脈拍数となるのです。
アズモメーター・クロノグラフ
パルスメーターも、アズメモメーターも同様にドクターズ・クロノグラフと呼ばれるモデルです。
こちらのアズモメーター・クロノグラフは呼吸数を計測することが可能となっています。
パルスメーターと同じように、基準計測回数を参考に呼吸数を測っていくのです。
基準計測回数は、15、25回目というようにあります。
使い方も同じで、スタートボタンを押し、基準計測回数まで計り、そこまで呼吸数が達したところでストップを押すのです。
そのときに、クロノグラフ針が指している数値が、1分間の呼吸数ということになります。
メメントダイヤル
こちらは、ユニバーサル社が特許を持っている機構になっています。
当初はパイロット用のクロノグラフに搭載されていました。
そのことから、最初は「エアロ・コンパックス」とも呼ばれたのです。
機能としては、時計の計測とはまったく関係のない12時間表示のインダイヤルがあります。
これが、アポイントの時間などを記録しているメモのような機能となっているのです。
PARKINGMETER CHRONOGRAPH(パーキングメーター・クロノグラフ)
こちらは、少しユニークなクロノグラフです。
パーキングメーター・クロノグラフという名前の通り、駐車している時間を測るのに便利なクロノグラフとなっています。
デザインもパーキングメーターに似せて作られています。
針ではなく、円盤が動くようになっているのが、さらに面白いところです。
小窓にある円盤が、60分かけて1周するようになっています。
そして、その経過時間が表示されるようになっているのです。
リューズの上にあるボタンを操作することで、スタートやリセットなどの操作をすることが可能となっています。
CENTER MINUTES RECORDING CHRONOGRAPH(センターミニッツ・レコーディング・クロノグラフ)
秒単位の計測にはあまり向いていないモデルとなっています。
その代わり60分以内の分単位計測には、大変便利なモデルです。
このセンターミニッツ・レコーディング・クロノグラフは、針が分積算計となっています。
インダイヤルを持っていないタイプの、クロノグラフなのです。
スタートボタンを押すと、センターの針が、1分単位で積算を開始してくれます。
つまり、60分かけて針は1周するので、ストップを押したときに、センター針が示す外側のメモリが経過時間を表しているのです。
SPRIT SECOND CHRONOGRAPH(スプリットセコンド・クロノグラフ)
複雑な構造となっているクロノグラフで、ラップタイムを測るのにとても適しているモデルです。
名前にある「スプリットセコンド」というのは、2つあるクロノグラフ針がスタートするのと同時に、計測を始めます。
そして、途中でストップのボタンを押すと、1本の針が計測時間を表示してくれます。
再度スタートボタンを押すことで、止まっていた針が動き出し、動き続けているもう1本に追いついていくのです。そのことにより、再度計測を開始することができます。
ヨッティング・クロノグラフ
ヨットレースのためだけに作られたのが、この「ヨッティング・クロノグラフ」です。
ヨットダイヤルと呼ばれる、5分刻みで色わけされている分積算計は、スタートするまでの残りの時間が一目でわかるようになっています。
そして、もう1つの機能である、ソルナー・ピリオドダイヤルは、潮汐の時間を表示してくれるインダイヤルとなっています。
プロダクション・カウンティング・クロノグラフ
このモデルは、1時間あたりの生産個数を計測してくれるクロノグラフです。
速度を測ってくれるタキプロダクトメーターを使用して計測をします。
使い方としては、まず、その製品を1つ作るときにかかった制作時間を計測します。
そして、ストップボタンを押したとき、クロノグラフの針が指しているメモリが、1時間あたりにその製品が完成する個数を表示しています。