ジャガー・ルクルト レベルソの歴史

ジャガールクルトのレベルソのはじまり

独創的な反転するケースのおかげで、ジャガー・ルクルト レベルソは

時計製造業界で最も有名なモデルの1つとなっています。

80年以上前に発表され、未だその起源を忠実に保っています。

レベルソ ウルトラシン 1984 ファブリケ エン スイスや

グランド ウルトラシン 1931 ピンクゴールド チョコレートトーン ダイヤル

といった実際のモデルを見るだけで、歴史と現代のつながりを

理解することができるでしょう。

 

ジャガールクルトの独創的なモデルの誕生

ジャガー・ルクルト レベルトは実用的な必要性から生まれた伝説です。

1930年代初め、ポロの選手たちは時計のディーラーであった

セザール・デ・トレイに、激しいポロの競技中でも壊れないような

頑丈な時計を作って欲しいと依頼しました。

この依頼は、セザール・デ・トレイからジャック・ダヴィッド・ルクルトへ

送られました。

この新しい時計ケースの開発を担当したフランス人のエンジニアであった

レネ・アルフレッド・ショボーは、第一次世界大戦時、

軍用時計に使用されていたような時計の上部につけるメッシュガードを

使用しませんでした。代わりに、壊れやすいダイヤルと

ガラスを保護する為の反転するケースをデザインしたのでした。


製造元であるルクルトは、1931年3月4日、

「枠から外れて完全に回転することができる時計」

というコンセプトを特許取得しました。

溝、ピン、ロック機構を使用して、ケースの中央部分は180度回転できます。

これは実用的な構造であるだけでなく、審美的にもエレガントなデザインであり、

非常にカジュアルできちんとした印象と、スポーツ目的のための丈夫で

飾り気の無いケースバックの両方を持ち合わせています。

高級スポーツウォッチとしての成功

ジャガー・ルクルト レベルトの生産は、デザインができてからすぐに始められ、

ジュネーブを拠点とした会社であるウェンガーがケースの製造を担当していました。

ダイヤルのデザインは、アールデコの幾何学的形状に基づいており、

最小限のインデックスと簡単な手で行います。

最初のレベルソは、現代のグランドレベルソ 1931 リエディションで見られるように、

スモールセコンドが6時位置に配置された手巻きムーブメント式のものでした。

レベルソはルクルトにとって大変な成功となり、著名な着用者の助けを得て

フルコレクションが開発されました。

ポロプレーヤー、スキーヤー、レーシングドライバーは、レベルソを

最初の高級スポーツウォッチとして普及させました。

レベルソの長い寿命は驚きではなく、その2つの面があるデザインは、

様々な独自の彫刻、新しい複雑な仕組みや多くのスペシャルエディションを

生み出すきっかけともなりました。

 

膨大なコレクション

現在コレクションには、手巻き式ムーブメントが見事なシースルーのケースバックで、

30mmx48.5mmという大きめのより男性的なグランドレベルソ976や、

メンズコレクションの中で唯一のクウォーツ式の時計であるレベルソ クラシックなどが

含まれています。

シンプルなGMT機能からグランドコンプリケーションまで、

ありとあらゆる複雑な機能を兼ね備えたレベルソが発表されました。

例えば、レベルソグランデデイトは、昼夜インジケーターと正面にビッグデイト表示、

背面に2番目のタイムゾーン、GMT機能、8日間のパワーリザーブを備えています。

レベルソグランドサンムーンには、8日間のパワーリザーブインジケーター、

手巻きのキャリバー873も装備されていました。

フロントにはムーンフェイズと昼夜インジケータが表示されます。

サファイアのケースバックには手巻き式のムーブメントが見え、

宝石と青いねじが天空を表しています。

ほとんどのレベルソは手巻き式のムーブメントですが、

コレクションにはキャリバー970を搭載した、日付表示機能、GMT機能、

昼夜インジケーターを備えたグランド オートマチックもラインナップされています。

1994年、ジャガー・ルコルテはレベルソ デュオフェイスを発表しました。

1つのムーブメント、キャリバー854/1に2つのダイヤル(片側に1つずつ)が付いています。

2つの異なるタイムゾーンを表示することができ、昼夜インジケータを備えています。

 

レベルソ誕生75周年を記念し、ジャガー・ルコルテは、正方形にちなんで名付けられた

ブランド「スクアドラ」コレクションを発表しました。

50.5mmx34.0mmのスポーティで大きめなサイズのケースで、

ポロのルーツを強調しています。 コレクションは、昼夜インジケーター付き、

自動式キャリバー977を搭載したGMT時計であるスクアドラホームタイム、

自動式キャリバー754搭載し、2つ目のタイムゾーンとビックデイト表示の付いた

スクアドラクロノグラフGMT、そしてチタン製のケースの裏面に

ワールドタイム表示の付いた限定版であるスクアドラワールドクロノグラフ

の3つから構成されています。

1つの時計、3つのダイヤル

1つの時計が2つの顔を持つというコンセプト自体、極めて稀なものです。

しかし、レベルソグランドコンプリケーショントリプティークは

そのコンセプトを超え、3つのダイヤルを導入しました。

4年もの開発期間をかけた非常に複雑なディスプレイです。

このレベルソは、「通常の」時間、恒星時、永久カレンダーの3つのダイヤルを誇る

卓越した時計です。このグランドコンプリケーションのムーブメントは、

3つのダイヤル上に19のインジケーターが配置され、642の部品で構成されています。

グランドコンプリケーショントリプティークは75個限定生産で

335,000ユーロという印象的な価格となっています。

 

新たな伝説へ

創立175周年を迎え、ジャガー・ルコルテはレベルソの正方形のケースの中に

球形のトゥールビヨンを初めて搭載したジャイロトゥールビヨンを発表しました。

トゥールビヨンは、1分に1回転する外側ケージと3分で1回転する内側ケージで

ユニークな動きを見せます。

ムーブメントを見る楽しみ、または、独自の彫刻を施す余地を残しつつ

エレガントな文字盤と名高い反転するケースを備えた時代を超越したデザイン。

2011年、レベルソはこの伝統が完全に統合されたモデルで80周年を祝いました。

アニバーサリーコレクションのハイライトには、1931年に発表された

初代モデルの復刻版と、技術的にもユニークなミニッツリピーターである

レベルソ レピティション ミニット ア リドーが含まれています。

これらの作品で、ジャガー・ルコルテはカルト的な作品を生み出す能力を証明し、

そして「レベルソ伝説」は健在であるということ示してみせました。

多種多様な形態や複雑なディスプレイをもってしても、

レベルソがそのオリジナルの魅力を失うことはないでしょう。