修理に出したタンクルイカルティエが公式のブティックから帰ってきました
動画で『修理に出したタンクルイカルティエが公式のブティックから帰ってきました』をご覧になる方はこちらから↓
本日の記事では、タンクルイカルティエをカルティエの公式ブティックに修理に出したものが帰ってきたので、その内容と実際に着用してみてのレビューをして参ります。
修理に出した腕時計ってカルティエのどんなモデルなの?
今回出したカルティエの腕時計ですが、タンクルイカルティエといってカルティエの様々あるモデルの中でも最上級ラインのモデルです。
年代なのですが、1970年代の時計でルイカルティエコレクションの中で作られたモデルになります。
ルイカルティエコレクションとは、3代目の社長であるルイ・カルティエがフランスのパリの工房でデザインしたモデルを復刻させる!という経緯で生み出された高級ラインのことを言います。
詳細についてはこちらの動画で詳しく解説しておりますので、気になる方はご覧ください↓
そんなルイカルティエコレクションの中で、作られた時計の特徴は製造国を表す6時位置の表記が『PARIS』になっていることです。
一般的にカルティエの時計の製造国は『SWISS』なのですが、この時期に作られていたカルティエコレクションのモデルだけ『PARIS』と表記されており、このPARIS文字盤が、コレクターの間で求められているですね。
なんでブティックへ修理に出したの?
そんな素晴らしいタンクルイの腕時計ですが、今回なんで修理に出したのかと言いますと、
1つ目が自分の勉強のためであること
2つ目が文字盤を交換したかったから
です。
1つ目の詳細なのですが、今回国際永久保証書を使って修理に出したのですが、いつもと違う保証書だったために、この保証書はちゃんと使えるのだろうか?
と使えるかどうかの判断のために、修理に出してみたかったことが理由です。
この動画でその保証書を出すことは出来ないのですが、ちゃんといつもと違うタイプの保証書も使うことが出来たので、自分の中の知識をまた1つ更新させることが出来ました。
ちなみに、国際永久保証書なのですがカルティエが1970年代の一時期だけに付属していたもので、その名の通りそのカードがあれば時計の修理は永久に保証してくれるという最強のカードがあります。
カルティエの国際永久保証書については、こちらで詳しく解説しておりますので気になる方はこちらからご覧ください↓
2つ目なのですが、こちらも結構大事な要素です。
時計が作られたのは、1970年代であるために既に50年昔の時計になります。
中のムーブメントは、手巻き時計であれば修理をすればきちんと動くのは分かっていますが、問題は文字盤です。
文字盤は修理をする!というのが出来ないので、ここはカルティエ社に交換をしてもらい綺麗な状態に復活させることが、大きな目的でした。
元々の文字盤は、文字盤全体にクラックがあって色も少しくすんでおり、なんとも年代を感じさせるエイジング文字盤でした。
エイジング文字盤は、それはそれで年代を感じる事が出来て素晴らしいのですが、今回は国際永久保証書を使ってますのでオーバーホール代は無料です。
オーバーホール代が無料ということは、その分を別の所に回す事ができるので、今回文字盤の交換を行なったという流れです。
修理報告書はどのように記載してあるの?
では帰ってきたタンクルイですが、どのような修理をされたのか?というのを『完了報告書』と『修理明細書』で一緒に見ていきましょう。
まず今回の修理明細がこちらになります。
現在ご覧頂いてるのは、時計を修理に出したときに一緒に入ってくる『修理完了証明書』であり、ここには今回出した時計のモデルの他に時計のシリアルナンバーが記載されています。
青枠で囲ってる部分が、コンプリートサービスであり無料と記載されていますよね。
これは、国際永久保証書を使ったことで無料になったのでこのような記載になっています。
では次の(隣の)を見てみましょう。
こちらには、どんな作業が行われたかが記載されています。
では詳細を見ていきましょう。
お客様のカルティエ製品のアフターサービスが完了致しましたことを、ご案内申し上げます。
・コンプリートサービス
コンプリートサービスには、ウォッチの包括的な検査が含まれ、お客様のウォッチは使い心地、機能、美観および精度の全てにおいて再びカルティエの基準を満たすものとなります。
実行される主な作業
・ムーブメントの改修
・精度調整及び機械機能の調整
・摩耗または損傷した部品の交換
・防水整備 (防水モデルのみ)
・機械点検
ここからが太字で記載されているのですが、今回の腕時計に対して行われた修理箇所(請求される箇所)です。
・送料
・文字盤交換
・針交换
・代引き手数料
・ライトポリッシング(ケース)
ライトポリッシングサービスは、ウォッチの表面的な傷を取り除き、 輝きを取り戻します。
ですので、今回の私の場合はかかった費用は、送料と文字盤、針の交換代と代引き手数料になります。
ライトポリッシングはサービスで行われます。
もう一度修理明細書に戻りまして、
このサービスは主に次の作業が含まれます
軽い磨き艶出し
ご案内事項
この時計は非防水時計です。ご使用の際は汗・雨水等に十分ご注意ください。
この他にもあと2枚の報告書があるのですが、大事ではないのでここでは割愛致します。
帰ってきたタンクルイカルティエはどうだった?
というわけで、ここからは帰ってきたタンクルイが実際にどうだったかをお話ししていきます。
元々の写真があればそれが1番良かったのですが、まだその頃はYouTubeを本気でやってなかった頃だったので、そんな比較を見せるとは思っておらず撮影してません。
ですので帰ってきた方だけをご覧頂くのですが、もう既に皆様ご存知の通りめちゃくちゃ綺麗に仕上がって帰ってきてますね。
もちろん、小傷とかは残っているのですがぱっと見の印象では、もはや1970年代の腕時計は思えないほどに綺麗です。
透明感と艶のある発色のホワイトの文字盤は美しく、それでいてヴィンテージウォッチなので古いモデルでありながらも、新しさを感じられるという腕時計の新しいポジションだと思われます。
やっぱり新品の時計には、新品らしさ。ヴィンテージウォッチにはヴィンテージウォッチらしさがあって、それぞれに良い所があるのですが、今回のはそのどちらからも良いとこどりをしてるような印象ですね。
腕に着用してみての感想なのですが、やはりカルティエの中の最上級モデルなので腕への馴染みが良いですし、こんなのを着けてたら日常が楽しくなるだろうし、自信を持って日々を過ごせそうだなぁ。って感じましたね。
このモデルの良いところって、凄くオシャレなのですが大きくないから飾らないし、さりげなく手元を華やかにしてくれるとこだと思っています。
サントスの巨大な時計もガッチリしててかっこいいですが、タンクルイはより洗練されているというか、大人の人が着ける時計だなぁ。
という印象を強く受ける時計だと感じました。
軽くて、薄くて袖元に全く違和感がないのも好印象ですね。
99%ドレスウォッチなので、普段の格好がスーツが多い方やジャケットスタイルが多い方こそ、時計が活躍するシーンが増えるのでそういった方にこそ手にして頂きたい1本です。
まとめ
最後にまとめなのですが、タンクルイはどの年代にも作られていたモデルであり現行品でも購入が可能です。
とはいっても、その年代ごとにちょっとずつスタイルが変わりますので、自分の好みのモデルを探してみると面白いかもしれません。
今回私はPARIS文字盤のものを扱っていますが、PARIS文字盤のものはやっぱりカルティエはフランスのブランドであるために、ブランドと時計の文字盤に統一性があって良いなぁと実感しています。
そういった細かい部分も時計に愛着を持てる1つの要素になってきますので、PARIS表記などの小さなこだわりを見つければどんなブランドであれ、どんなモデルであれ自分のお気に入りの1本が見つかりますし、それを長く愛用して頂けると思います。