現行のサントス ドゥ カルティエとサントスガルべはどれくらい違うの?
ヴィンテージウォッチライフの妹尾です。
この記事では、現行のサントス ドゥ カルティエとサントスガルべはどれくらい違うのか?
ということについて、解説させて頂きます。
この記事の内容を動画でご覧になる方はこちらから↓
どちらも素敵な時計なのですが、ヴィンテージウォッチが好きな方はきっとサントスガルべもイイよね!
って思って頂けると思いますので、是非とも最後までお付き合いくださいませ。
サントスについての詳しい歴史は、こちらの動画で解説しておりますので興味のある方はご覧ください↓
ガルベとサントス ドゥ カルティエは何が違う?
まずサントスガルべと、サントス ドゥ カルティエの大きな違いを見てみましょう。
こちら同じLMサイズで比較したものになりますが、左側がサントスガルべ(1987年に誕生したもの)で右側が現行モデルのサントス ドゥ カルティエになります。
ぱっと見での違いはサイズになります。
サントスガルべは29mmのケース径であるのに対して、現行サントスは約40mmあるので、1cmもの差があります。
これだけの差があれば、手に乗せた時の印象も大きく変わってきます。
では次にデザインを見てみましょう。
サントスガルべは、ベゼルが正方形の形をしていますが現行のサントスは、ベゼルがベルト方向に向かって湾曲しているのがわかります。
これはカルティエのデザインの大きな方向性の転換であり、ブレスレットとケースの境目を限界まで無くすようにデザインしているからです。
このブレスとの一体型は、こちらのサントスから始まって現行のフランセーズも旧モデルと比較して、より一体感が強くなっています。
では次にブレスレットを見てみましょう。
サントスガルベと現行サントスのブレスレットの違い
左側がサントスガルべで、右側が現行のサントスですがサントスガルべは片方向開きのクラスプで、現行のサントスは両方向開きのクラスプになっています。
そして、ベルトの形状をご覧ください↓
サントスガルべのベルトは、クラスプに向かって段々と細くなっていくようにデザインされているに対して、現行のサントスはラグから同じ幅のままクラスプまで伸びています。
これはラグスポ時代に作られたものか、どうかが影響しています。
1970年代に作られたガルべは、ラグジュアリー感を出すためにクラスプに向かって細くすることで、スポーティでありながらもドレッシーな印象を与える役割があったんですね。
その反面、現行のサントスは現代のニーズに合わせて作ってあるので、デカくて無骨な印象を与えることが出来るよう、ブレスレットの部分も太さを持ったデザインが取り入れられています。
ガルべの方は、サイズもベルトもやはりラグジュアリーの要素に比重が置かれ、現行モデルは無骨さとホールド性に比重を置いて作られているなぁと言った印象ですね。
ちなみに、サントスガルべも1980年代後半くらいから、クラスプまで同じ幅のブレスが採用されるようになりました。
それを踏まえて、実機のレビューをして参ります。
サントスガルべとその他のモデル実機レビュー
今回サントスガルベと比較するのに、現行モデルのMMサイズとLMサイズ。
そして、現行モデルの前のモデルであるサントス100のMMサイズとLMサイズを準備して、比較をして見ました。
ちなみに、写真に写ってるのはゴドロンタイプではありませんが、サントスガルべの同じLMサイズのものになります。
こんな感じですね。
写真は私が撮影したものであり、私の手首周りは17cm前後になります。
まず初めに、現行モデルとの比較です。
サントスガルべを着用した後に、現行のサントスMMサイズも着用しましたがやはり大きく感じます。
とはいっても、現代の時計としてみればスタンダードなサイズなので、全く違和感はありません。
その後にLMサイズを着用しましたが、こちらはガルべと比較すると1cmもの違いがありますので、ロレックスのサブマリーナとか40mm前後モデルを着用してるかのような気分ですね。
ですので、ロレックスとか大きい時計をしてる方が、別ブランドの時計として候補に上がった場合のカルティエであれば、やはりLMサイズじゃないと物足りないでしょう。
ではサントス100との比較なのですが、サントス100でも同様に大きさを感じますが、MMは33mmなのでそこまで大きく感じないです。
共通して言えるのが、100の方はケース径に対して厚さがあるので、その分大きく感じます。
実際の大きさというのは、現行モデルの方がMM,LMモデルともに大きいのですが、100の方が高さがある分、大きな印象を与えました。
サントス100についての詳細は、こちらの動画で解説しておりますので興味のある方はご覧ください↓
次に、ベルトです。
ガルべのクラスプに向かって、細くなっていくベルトとラグから同じ幅が維持されたままのベルトの比較をします。
この感想なのですが、細くなっていくベルトの方が動きが出やすい印象です。
どちらの時計も、ブレスレットタイプなのでその場に固定されるわけではありませんが、ブレスが細くなっていくタイプの方が可動域が広く、太いままのブレスの方は、腕への密着やグリップ力が強いですね。
やはりガルべはラグスポと言われる通り、ラグジュアリー感への比重が大きく時計も大きくないので、エレガントな印象を与えてくれます。
その反面、サントス100から現行サントスは前述した通り、このサイズ感が男らしい!という表現が適切かなぁと感じました。
まとめ
これらのサントスシリーズを比較しての結論になるのですが、結局は自分の好みや、スタイルになってきます。
大きい時計が好きな方であれば、大きい時計をつけることで自分の気持ちも上がりますし、何よりその腕時計をつけて過ごす日々は、とても素晴らしいものになります。
しかし、みんながみんな大きい時計が好きなわけではありませんし、自分の手首のサイズと比べて一番馴染みが良い時計を身につけたいと、考える人もたくさんいます。
そんな方にこそ、こういったガルべやサントス100などのモデルが相性がいいのではないかと思いますね。