時計という枠を超え、「宝飾時計の王様」として君臨した時代のピアジェの最高傑作です。
1960年代から70年代にかけて、ピアジェが切り拓いたのは、極薄ムーブメントと天然石が織りなす、これまでにないエレガンスの世界でした。
今回ご紹介するのは、その黄金時代を象徴するレクタングル(長方形)ケースの「Ref.9154」でございます。
濃紺のラピスラズリ文字盤と18金イエローゴールドが奏るコントラストは、まさに時代を超越した芸術品そのものと言って良いでしょう。
ピアジェのお家芸でもありますが、この時計の驚異的な薄さを支えているのは、1957年に発表された伝説の手巻きムーブメント「キャリバー9P2」です。
厚さわずか2.0mm。
この驚異的な薄さがあったからこそ、ピアジェは割れやすく、ある程度の厚みを必要とする天然石を文字盤に採用しながらも、時計全体をこれほどまでにスリムでエレガントな佇まいに仕上げることができました。
機械式時計の限界に挑んだ技術者たちの情熱が、この薄いケースの中に凝縮されています。
今回の個体の魅力はなんと言っても「王の石」とも呼ばれるラピスラズリ文字盤でしょう。
文字盤を覗き込むと、深いネイビーの中に、パイライト(黄鉄鉱)が夜空の星々のように美しく散りばめられています。
天然石ゆえ、この世に二つと同じ表情のものは存在しません。
特筆すべきは、そのコンディションです。
スライスされた天然石文字盤は非常にデリケートで、経年により「クラック(ひび)」が入ることが宿命とも言えますが、この個体にはそれが一切見られません。
数十年という時を経てなお、完璧な鏡面を保ち続けているのは、歴代のオーナーがこの時計をいかに大切に扱ってきたかを証明しています。
18Kイエローゴールドのケースは、角は落とされたヘキサゴンスタイルであり、エッジは直角に立つアールデコスタイルです。
現代の時計にはない、この絶妙なサイズ感こそが、私たちの提唱する「知的な小径時計」の究極の形かもしれません。
華美になりすぎず、しかし袖口から覗いた瞬間に圧倒的な気品を放つ。
資産価値やブランドネームという記号を超えて、自分の審美眼を信じる人格者にこそ相応しい一本です。
コンディション
ケース: 18Kイエローゴールドのケースは、当時のエッジをしっかりと残した素晴らしい状態を保っています。金特有の深い輝きが、ラピスラズリの青をより一層引き立てます。
文字盤
現代では作られることがなくなった非常に珍しい天然ラピスラズリです。
ムーブメント
Cal.9P2(手巻き)。オーバーホール済みで、動作は非常にスムーズです。極薄機ならではの繊細な巻き心地をお楽しみいただけます。
ベルト・バックル
弊社オリジナルの瀬戸内レザーブルーを取り付けております。
スペック
| 項目 |
詳細 |
| ブランド |
ピアジェ / PIAGET |
| モデル |
Ref.9154 |
| 製造年代 |
1970年代 |
| ケース素材 |
18Kイエローゴールド |
| 文字盤 |
天然ラピスラズリ |
| ムーブメント |
手巻き / Cal.9P2 |
| ケースサイズ |
縦29mm × 横25mm(リューズ除く) |
| ラグ幅 |
17mm |
| 付属品 |
純正18K YG尾錠 |
| 保証 |
12ヶ月 |
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