ロレックス サブマリーナーの歴史

ロレックス サブマリーナーの完全な歴史

サブマリーナーは、史上最も象徴的で、認知度が高く、影響力があり、模倣された重要なスポーツ ウォッチであると表現できます。

 さらに、最も偽造された時計という不名誉な称号もついてきます。

1953 年に発表されたロレックス サブマリーナーは、初の 100m 防水ダイバーズウォッチです。

 

ダイバーが、水中での滞在時間を把握するための 60分回転ベゼルを備え、文字盤には暗闇の中での視認性を高めるため、夜光塗料がふんだんに施されています。

最初のサブマリーナーは、ステンレス スチール製で黒のベゼルと、黒い時間表示のみの文字盤が組み合わされていました。

 後に、ロレックスはサブマリーナー デイト モデルを追加し、さまざまな金属材料や色のバリエーションを展開しました。

 

当然、仕様、機能、素材は過去 60 年余りの間に改良されていますが、基本的なデザインは1953年の誕生以来、大きな変更はありません。


ロレックスのサブマリーナーは、その長く波乱に満ちた歴史を通じて、魅力的なディテールと豊かな文化的意義にあふれ、現代のモデルでもヴィンテージ モデルでも、本格的な時計コレクションには欠かせない、マスターピースとなるまでに進化を遂げました。


しかし、サブマリーナーはどのようにして誕生したのでしょうか?

すべてのダイバーズウォッチを締めくくる、ダイバーズウォッチの誕生と変遷をたどります。

  

ロレックス サブマリーナー

 

それまでは、腕時計は貴族だけが身につけるもので、壊れやすく、精度が非常に低く、単なる宝飾品に過ぎなかったものが、男性用の装飾品として正当に評価されるようになったのです。

ロレックスの 2 つの発明により、新種の腕時計が男性の着用に十分な堅牢性と利便性を備えていることが示され、何世紀にもわたって紳士が時間を知る方法として普遍的だった、懐中時計に事実上の終止符が打たれたのです。 

ロレックス サブマリーナー


 
ダイバー専用ウォッチ

ロレックスと海との関係は、サブマリーナーが登場するはるか以前にさかのぼります。

20 世紀初頭のブランド設立当初から、時計の防水性という課題に取り組んできたロレックスは、1926 年に有名なオイスターケースを完成させました。

この技術革新により、腕時計を毎日、一日中、さまざまな過酷な条件下でも着用できるようになりました。

また、ロレックスのオイスターケースと 1931 年に完成させた、自動巻きのパーペチュアルムーブメントは、腕時計の実用性を決定的に変えました。

ロレックスの 2 つの主要技術は、ブランド初の本格的なダイバーズウォッチに最も効果的に活用されました。

 

ロレックスの広報部長 ルネ=ポール・ジャンヌレ

サブマリーナーは、1950 年代初頭に当時の広報部長、ルネ=ポール・ジャンヌレによって考案されました。

 

熱心なダイバーだったジャンヌレは、時計は単に時刻を表示する以上の機能を持たせられるという、ツール ウォッチのコンセプトを作り上げるのに大きく貢献しました。


このコンセプトにより、エクスプローラー、GMT マスター、ミルガウス、ターノグラフ、デイトナなど、伝説的なモデルが数年のうちに次々と発表され、ロレックスの真の黄金時代が到来しました。

しかし、それに勝るとも劣らないのがサブマリーナーでした。

 

ロレックス サブマリーナー


新たなる深みへの到達

1953 年 9 月、スイス人科学者オーギュスト ピカールのバチスカーフ (小型の深海探査艇) の外側にロレックスの特別設計によるダイバーズウォッチが取り付けられ、水深 3131.8m まで潜った後、浸水の兆候もなく水面に戻ってきました。

翌月には、カンヌの深海研究所から、水深 12m~60m の範囲で 5カ月間にわたり 132回の潜水を成功させたという試験報告書が公表されました。 

リューズを時刻合わせの位置まで引き出した状態で何度も潜水しましたが、一度も浸水の兆候はありませんでした。

一方、他のブランドの時計は、すべて途中で不具合が生じたと報告されています。

試験の最後として、この時計を紐でつないで水深 120m まで 1 時間以上降下させましたが、定格抵抗を 20m を超えても、浸水の兆候は検知されませんでした。

 

ロレックス サブマリーナー


ロレックス初のサブマリーナー

ロレックスのサブマリーナーは、世界で最も有名なダイバーズウォッチであるにもかかわらず、史上初めて作られたダイバーズウォッチというわけではありません。

定義にもよりますが、1932 年のオメガ マリーンや、1936 年のパネライ ラジオミール (イタリアの特殊部隊レジア マリーナのために作られた時計で、ロレックスのケースとムーブメントを使用) にその栄誉があると言えるかもしれません。

しかし、海軍と共同で設計されたフランスのブランドの時計が、今日私たちが認識する最初の近代的ダイバーズウォッチと言えるでしょう。


ブランパン フィフティ ファゾムスは、水中計時装置に何が必要かを実際に定めたモデルで、ロバート マルビエ大尉と副官クロード ジャン リフォー中尉という 2 人の軍のダイバーによって考案されました。

彼らは、1952 年にフランス国防省のために水中工作員の部隊 (Nageuers de Combat) を立ち上げました。

 適切な機器がほとんど存在しないため、自分たちの手で、自分たちに合った機器を作る必要がありました。

その結果、戦闘に適したダイバーズウォッチの指針を作成することになったのです。

黒文字盤に白のインデックスと針で、高いコントラストの視認性を強調し、自動巻きムーブメントを採用することで、防水時計の弱点であるリューズの使用頻度をできるだけ少なくすること、回転ベゼルで浸水時間を把握し、さらに当然ですが堅牢な防水ケースを使用することが要求されました。

 

ほぼ同じ路線を歩んでいたロレックスにとって残念なことに、ブランパンはわずか数カ月の差で先行しました。

 

フィフティ ファゾムスは、サブマリーナーの初期モデルが製造された 1953 年に発表されましたが、本格的に生産されたのは翌年で、1954 年のバーゼル フェアに登場しました。

 

ロレックス サブマリーナー


リファレンス 6204

Ref. 6204 は、一般的にサブマリーナーのデビュー作とみなされ、すぐにヒットしましたが、属性の大部分はフィフティ ファゾムスと同様のものでした。

文字盤 (光沢のある金メッキまたはハニカム)は漆黒で、現行モデルで見られるように、アワーマーカーには点とバーが混在し、12 時位置には逆三角形が配置されています。

いずれも夜光塗料(この時代はまだラジウム)が塗布されていました。

針は、最近のロレックスのスポーツ モデルに多く見られるメルセデス式ではなく、プレーンなスティックかペンシル型です。

ベゼルは、通常通り 60 まで刻まれていますが、最初の 15 の目盛り (ハッシュ マーク) がありません。


これは後のモデルで採用されたもので、より短い時間を正確に把握できるようになり、減圧停止などのタイミングを計る際の使い勝手が向上しています。

しかし、1つだけ、マイナーですが避けられない欠点がありました。

ブランパンは、単一方向回転ベゼル (時計回りにのみ回転するようなベゼル) の特許を取得しています。


熱心なダイバーである、ブランパンの最高経営責任者ジャン ジャック フィエヒターが発案したもので、初歩的なフェイルセーフの役割を果たすものでした。

単一方向回転ベゼルは、水中で誤ってベゼルを動かしても、潜水時間を過大に読み取るだけで、ダイバーが減圧症にかかる危険を回避できます。


ブランパンが権利を持つため、ロレックスのサブマリーナーは 1980 年代までずっと両方向回転ベゼルでしのぐことになりました。

しかし、ロレックスは、サブマリーナーのために特別に開発された、間違いなくより重要な技術革新の権利を所有していました。

1920 年代半ばに登場したオイスター ケースの構造は、防水パッキンをリューズに付け、ケース内のチューブにねじ込むという、特殊な巻き上げ機構を備えていました。

これが大きな保護となり、湿気やゴミがムーブメントに入り込み動かなくなるのを防ぐことができます。 

しかし、この専用ダイバーズモデルでは、この機構を大幅に強化する必要がありました。


最終的に生まれたのがツインロック リューズで、2 組の O リングを使用して巻真アセンブリの中に一対の防水シールを形成する仕組みで、ロレックス サブマリーナーは 100m (330 フィート) までの防水性能を持つ、初のダイバーズウォッチとなりました。

 

ロレックス サブマリーナー


 
10 年にわたる微調整

ロレックスのサブマリーナーは、すぐに多くの人から熱狂をもって迎えられましたが、多くの課題がありました。

その後 6 年間で、ロレックスのダイバーズウォッチでは、全部で 8 のリファレンスが発表され、いくつかは同時進行し、それぞれに全体のデザインを完成させるための、何らかの変更が加えられています。

 

Ref.6204 後続モデルは以下の通りです。

 

Ref.6205 (1954 年) - Ref.6204 よりわずかに厚いケースとわずかに大きいリューズを備えています。

Ref.6200 (1955 年~1956 年) - より厚いケースに 8mm のリューズを備え、いわゆるビッグ クラウン サブの最初のモデルとなりました。200m 防水。

Ref.6536 (1955 年~1959 年) - より薄いケースと小さなリューズに、以前のモデルに搭載された Cal. A296 や Cal.A260 ではなく Cal.1030 ムーブメントが搭載されました。

Ref.6536/1 (1957 年~1960 年) - Ref.6536 とほぼ同型のモデル。6536とほぼ同じですが、クロノメーター仕様のキャリバーが搭載されています。
 
Ref.6538 (1956 年~1959 年) - 同じくビッグ クラウンでクロノメーター仕様のモデルがあり、映画 007 は殺しの番号でショーン コネリーが着用したことでボンド サブとして永遠の名声を獲得しました。

Ref. 5510 (1958 年) - ボンド サブと同じですが、Ref. 5510 は、Cal.1530 を搭載した最初のサブマリーナーです。

Ref.5508 (1958 年~1962 年) - スモール クラウン仕様で、Ref.6536 の後継モデル。初のスーペリア クロノメーター サブマリーナーです。

 
ロレックス サブマリーナー


ロレックス サブマリーナーとジェームズ ボンドの歴史

ロレックスのサブマリーナーは、常にエレガントなスタイルで、単なる潜水用具以上の存在でした。

 その洗練されたミニマリズムは、T シャツやジーンズから完璧に仕立てられたタキシードまで、あらゆるスタイルにマッチしました。

工作員 007 は、ウェット スーツからディナースーツまで、あらゆる服装にサブマリーナーを合わせ、合計 8 回の外出で着用しました。


イアン フレミングの最初のボンド映画では、伝説の俳優ショーン コネリーがサブマリーナー Ref. 6538 を着用しています。

この時計は、プロデューサーのアルバート カビー ブロッコリーの私物で、「007 は殺しの番号」の撮影の際に、コネリーに貸し出されたと推測されています。

 サブマリーナー6538 はすぐに小物好きで粋なスパイの象徴となり、「ロシアより愛をこめて」、「ゴールドフィンガー」、「サンダーボール作戦」など、壮大なボンド シリーズへの登場を続けました。

 

その後のボンド シリーズで登場したサブマリーナーは Ref. 5513 と Ref. 16610 です。


007は殺しの番号(1962年)サブマリーナー 6538 ビッグ クラウン

ロシアより愛をこめて (1963年) サブマリーナー 6538 ビッグ クラウン

ゴールドフィンガー (1964年) サブマリーナー 6538 ビッグ クラウン

サンダーボール作戦 (1965年) サブマリーナー 6538 ビッグ クラウン

女王陛下の 007 (1969年)サブマリーナー 5513

死ぬのは奴らだ (1973年) サブマリーナー 5513

黄金銃を持つ男 (1974年) サブマリーナー 5513

リビング デイライツ(1987年) ロレックス サブマリーナー 16610


6538 がボンド シリーズから引退するまでに、ロレックスは他に 2 つの象徴的なサブマリーナー モデルを発表しています。

クラシックな Ref. 5512 と Ref. 5513 はそれぞれ 1959 年と 1962 年に発売され、どちらも現代のサブマリーナー ダイバーズウォッチの祖父として知られています。


 

ロレックス サブマリーナー

 

ロレックス サブマリーナーの定着


ロレックスが、サブマリーナーのデザインを絶えず変更した最初の数年間の激動の時期を経て、1959 年に Ref. 5512 が登場しました。

このリファレンスの登場で、すべて効果的にうまく収まり、時計の基本構造はその後半世紀にわたって変更されることはありませんでした。


このモデルは、過去 8 つのサブマリーナーのバージョンで有効だったさまざまな要素を初めて統合したものでした。

 

Ref. 5512 は、40mm ケース、メルセデス針、再設計されたベゼル上の完全なマークを備え、さらに最も重要な点として初めての要素であるリューズ ガードが導入されました。

 

実際に、ロレックスを象徴するダイバーズウォッチの現代版に見られる要素は、すべてここから始まっています。


結果があまりに素晴らしかったため、中心となる美観に関する限り、基本的にはやるべきことが残っていませんでした。

 

2010 年にスーパー ケースが登場するまで、サブマリーナー コレクションの主な変更点は、素材の改良、ムーブメントのアップデート、デザインのマイナーチェンジのみで、ロレックスがサブマリーナーのサイズを 41mm に変更したのは 2020 年になってからのことでした。

 

Ref. 5512 と COSC 認証を取得していない Ref. 5513 は、どちらも長期間生産されたモデルです。

 

Ref.5512 は 1959 年から 1980 年まで、Ref.5513 は1962 年から 1989 年まで生産されました。

 

この間、サブマリーナーはこの 2 つだけではありませんでした。

 

1960 年代末、ロレックスは初の日付表示付きサブマリーナーである Ref.1680 を発表し、サブマリーナー シリーズを二分し、ひいては愛好家の意見も賛否両論となりました。

 

ロレックス サブマリーナー


 
ロレックス サブマリーナーのリファレンス


ロレックスは現在、日付表示のあるものとないもの、両方のサブマリーナーウォッチを生産していますが、カレンダー機能のあるものは技術的にロレックス サブマリーナー デイト ウォッチとして分類されることに留意することが重要です。

 

以下でさらに詳しく解説します。


1959 年以降に製造されたさまざまなノンデイト (日付表示なし) ロレックス サブマリーナー モデルとムーブメントおよびおよその製造年を一覧にしています。



Ref.5512 (1959 年~1980 年) - Cal.1530、1560、1570


Ref.5513 (1962 年~1989 年) - Cal. 1520、1530


Ref.14060 (1990 年~1998 年)- Cal. 3030


Ref.14060M (1998 年~2012 年) - Cal.3130


Ref.114060 (2012 年~2020 年) - Cal. 3130 (スーパーケース)


Ref.124060 (2012 年~2020 年) - Cal. 3230 (41mm)
 
 

ロレックス サブマリーナー


ロレックス サブマリーナー デイト ウォッチ


Ref.1680 は、Ref.5512/5513とほぼ同じものですが、シリーズ最初となる日付機能を持ちサイクロップ レンズを備える点で異なります。

 

多くの批評家にとって、この機能は、ダイバー用に特化したサブマリーナーに終わりを告げ、最終的にステータス シンボルの座に登りつめる道への始まりを告げるものでした。


評論家によれば、本物のダイバーには日付が分かる時計は必要ありません。

 

実際、サブマリーナーの購入者にはダイバーよりも非ダイバーの方がずっと多く、同ブランドの他のほとんどのモデルで同じようなことがあてはまります。

 

例えば、ロレックスのデイトナ ウォッチを一般的なスピードウェイのパドックで見かけたり、エクスプローラーをエベレストの山頂で見かけることはまずありません。


ロレックスはといえば、Ref.1680 の登場で全面的にステータス シンボルと言われるようになりました。

 

Ref.1680 の初期のモデルは、文字盤に赤で SUBMARINER と名称が記されているため、赤サブとして知られています。

 

ロレックスは 1975 年にホワイト サブマリーナー 1680 を発表するまで、赤サブ モデルを製造していました。


サブマリーナー初の日付機能を搭載した 1680 の世代には、初の 18 K イエローゴールド モデルもありました。

 

また、1680/8 ではブルーの文字盤とベゼルのオプションも登場し、初の黒以外のカラーリングとなりました。

 

1979 年、ロレックス サブマリーナーは、Ref.16800 の登場によって大きなアップデートを迎えました。

 

アップデートされたキャリバー 3035 ムーブメントに加えて、新世代のサブマリーナーは、ラチェット式単一方向回転ベゼルと傷のつきにくいサファイア クリスタルの恩恵を受けています。


ケース デザインがより堅牢となったため、水深評価は 300m (1000フィート)  となり、これはロレックスが現在製造するサブマリーナーと同じ耐水性評価です。

 

1984 年に発表された Ref.16803 は初のツートン カラーのサブマリーナーです。


さらに、1980 年代後半の Ref.168000 以来、ロレックスはサブマリーナー ダイバーズウォッチの製造に 904L ステンレス スチール (現在はオイスター スチールとして知られています) を使用してきました。

 

この超耐食性のステンレス スチールは、航空宇宙産業や化学産業でほぼ独占的に使用されているもので、研磨すると驚くような輝きを放ちます。

 

実際に、この特別な素材をケースとブレスレットの製造に使用する専門知識とスケール メリットを持つ企業は、世界でもロレックス以外にはありません。

Ref. 1680 の登場以来、ロレックスはサブマリーナー デイトにノンデイト (日付表示なし) モデルに比べはるかに多くの変更を加え、新しい金属の組み合わせやさまざまなカラーリングが登場しました。

 

ノンデイト サブマリーナーはずっと黒の文字盤と黒のベゼルを備えたステンレス スチール製のままで、純粋さを好む愛好家に愛され続けています。
 

ロレックス サブマリーナー

 


ロレックス サブマリーナー デイトのリファレンス


以下は、ロレックス サブマリーナー デイト モデル各種とそのムーブメントおよびおおよその製造年の一覧です。

 


Ref. 1680 (1969 年~1979 年): Cal. 1575.


Ref. 1680/8 – (1969 年~1979 年): Cal 1575 (18k イエロー ゴールド)

  

Ref. 16800 – (1979年~1988 年): Cal. 3035 (初のハイビート ムーブメント、 28,800vph)

  

Ref. 16808 – (1979 年~1988 年): Cal. 3035 (18k  イエロー ゴールド)

  

Ref. 16803 – (1984 年~1988 年): Cal. 3035 (ロレゾール サブマリーナー初のツートンカラー)

  

Ref. 168000 – (1988 年~1989 年): Cal. 3035 (サブマリーナー初の 904L スチール製モデル)

  

Ref. 16610 – (1989 年~2010 年): Cal. 3135

  

Ref. 16618 – (1989 年~2010 年): Cal. 3135 (18Kイエロー ゴールド)

  

Ref. 16613 – (1989 年~2010 年): Cal. 3135 (イエロー ロレゾール)

  

Ref. 16610LV – (2003 年~2010 年): Cal. 3135 (50 周年記念モデル、スチール製、グリーン ベゼル、通称カーミット)

  

Ref. 116610 – (2010 年~2020 年): Cal. 3135 (スーパー ケース初登場、ラグとリューズ ガードの厚みが約 2 倍となる)

  

Ref. 116618LN – (2008 年~2020 年): Cal. 3135 (18Kイエロー ゴールド、ブラック ベゼル)

  

Ref. 116618LB – (2008 年~2020 年): Cal. 3135 (18Kイエロー ゴールド、ブルー ベゼル)

  

Ref. 116613LN – (2009 年~2020 年): Cal. 3135 (イエロー ロレゾール、ブラック ベゼル)

  

Ref. 116613LB – (2009 年~2020 年): Cal. 3135 (イエロー ロレゾール、ブルー ベゼル)

  

Ref. 116619 – (2008 年~2020 年): Cal. 3135 (サブマリーナー初のホワイト ゴールド製、文字盤とベゼルがブルー、通称スマーフ)

  

Ref. 116610LN – (2010 年~2020 年): Cal. 3135 (ブラック ベゼル )

  

Ref. 116610LV – (2010 年~2020 年): Cal. 3135 (グリーン ベゼルとグリーンの文字盤、通称ハルク)

  

Ref. 126610LN – (2020 年~現在): Cal. 3235 (41mm にサイズアップ)

  

Ref. 126610LV – (2020 年~現在): Cal. 3235 (41mm、グリーン ベゼル、黒の文字盤)

  

Ref. 126618LN – (2020 年~現在): Cal. 3235 (41mm、18k イエロー ゴールド、ブラック ベゼル)

  

Ref. 126618LB – (2020 年~現在): Cal. 3235 (41mm、18k イエロー ゴールド、ブルー ベゼル)

  

Ref. 126613LN – (2020 年~現在): Cal. 3235 (41mm; イエロー ゴールド、ブラック ベゼル)

  

Ref. 126613LB – (2020 年~現在): Cal. 3235 (41mm、イエロー ロレゾール、ブルー ベゼル)

  

Ref. 126619 – (2020 年~現在): Cal. 3235 (41mm、18k イエロー ゴールド、ブルー ベゼル)

 

ロレックス サブマリーナー


 
現代のロレックス サブマリーナー


2003 年、サブマリーナーは登場以来半世紀を迎えました。

 

ロレックスはこれを記念して、新しいステンレス スチール製モデル Ref.16610LV を発表しました。

 

LV はフランス語で緑のベゼルを意味する Lunette Verte の頭文字です。

 

メーカーとしてのロレックスでは緑は人気色ですが、世界的なダイバーズウォッチのデザインに緑を使用するのは初めてのことでした。

 

すぐにコレクターの間ではカーミットの愛称で親しまれ、ネオヴィンテージ時代のサブマリーナーとして最も人気のあるモデルの 1 つとなっています。

その次の世代である Ref. 1166xx シリーズでは、1959 年の Ref.5512 以来初めて、時計の外観に大きな変更が加えられました。

 

ベゼルのインサートには、50 周年記念モデルの GMT マスターII から採用された、セラミック素材セラクロムが使用されています。

 

この独自のセラミック素材は、色褪せや傷に強く、いつまでも新品同様の外観を保ちます。

セラクロムは 2008 年に金無垢のロレックス Ref. 116618 (イエロー) と  Ref.116619 (ホワイト) のサブマリーナーに初めて登場し、その後数年にわたりモデル全体に採用されました。

 

セラクロムは時計の美観に非常に大きな影響を与え、同時にベゼルの耐久性が大幅に向上しました。


当時の新世代サブマリーナーは、大きくなったアワー マーカーと太い針を備えたマキシ ダイヤルと、新しいクラスプと強固なセンター リンクを備えアップグレードされたオイスター ブレスレットが特徴的でした。

 

ロレックス サブマリーナー


新しいケース形状


40mm は現代のスポーツ モデルとしては小さすぎるという意見が大きくなり、ロレックスはサブマリーナー 1166xx シリーズでスーパー ケースを発表しました。

 

同じ寸法を保ちながらも、ラグやリューズ ガードは大幅に厚くしたため、はるかに大きくなったという印象を受けます。

 

日付表示機能を発表したときと同様、スーパー ケースも賛否が分かれました。

 

多くの人が手首の存在感が増したことを評価しましたが、過去のリファレンスの流れるようなラインを懐かしむ声もありました。


ロレックスが両者を満足させる方法を見つけるには、2020 年までかかりました。

 

新しい Ref. 1266xx シリーズは、サブマリーナーが 40mm を 1mm でも超えた最初のモデルです。

 

スーパーケースの大きく角ばった要素を和らげ、角のあるデザインはそのままに、よりエレガントで弧を描くようなシルエットのケースに戻っています。

さらに重要なのは、ムーブメントがついにアップグレードされたことです。

 

サブマリーナー デイトは、最新のモデルが店頭に並ぶまでに 30 年以上にわたって Cal.3135 を搭載してきました。

 

量産型ムーブメントの最高峰として知られるこのキャリバーは、ロレックスの他の多くのモデルが数年前に次世代機構を搭載しており、引退の時期が来ていました。

 

ロレックスの最新の時間と日付の標準であるCal. 3235は、旧型のCal.3135の部品の約 90% を置き換えて改良したもので、新しい時代の世界最高峰のムーブメントとなりました。

 

ロレックス サブマリーナー


 
ミリタリー サブマリーナー ウォッチ

サブマリーナーがいかに優れていたかは、軍がいかに早い時期からロレックスに打診を始めたかという点に明確に表れています。

 

1956 年、英国国防省は英国海軍の特殊部隊に標準支給する時計を探していました。

 

その際、約 50 本の民生用モデル Ref.6538 (ボンド サブ) が提供され、想像を絶する厳しい実地試験が実施されました。



1957 年、国防省は、既製品の時計に微調整を要求しましたが、最大の変更点は、海軍のダイバーが手袋をしたままでは回しにくいと感じていたベゼルの形状を、わずかに変更したことでした。

 

ロレックスは、ベゼルの直径を大きくしてケースの側部に張り出させ、エッジをコインの縁状から現在のようなギザギザに変更することで対応しました。

 

また、インサートも従来の真鍮製から洋銀製に変更し、衝撃で割れにくくしました。

それ以外にも、NATO ストラップをよりしっかりと固定するために、標準のバネ棒を固形棒をラグの間にハンダ付けした形に変更するなどして、ロレックス サブマリーナーは地球上で最も頑丈なダイバーズウォッチとしての名声を大いに発揮しました。

 

A/6538 と改名されたモデルは、海軍が一時的にオメガ シーマスターに切り替えた 1967 年まで、優れた性能を発揮しました。

英国海軍は 1971 年にロレックスからの調達に戻し、さらに 3 つのリファレンス Ref. 5513、二重刻印の Ref. 5513/5517、そして軍用限定モデル Ref. 5517 を採用しました。

 

この 4 つのモデルは、ロレックスのミルサブとして知られ、ヴィンテージ ロレックス コレクションの中で最も神聖なものの 1 つとされています。
 

ロレックス サブマリーナー


 
ロレックス サブマリーナーの購入


ロレックスのコレクションを始める人にとって、サブマリーナーを最初に購入することが多いでしょう。

 

そもそもサブマリーナ―が、コレクションを始める理由だというのもよくあることです。

 

コレクションにサブマリーナ―を 1 本を追加するには、どのくらいの費用が必要なのでしょうか?



良い知らせは、皆さんが考えるほどロレックスのサブマリーナーは高額ではないということです。

 

入門編の概算は、約135万円~162万円です。この金額で購入できる例として、1990 年代の Ref.16610 (またはノンデイト Ref.14060 に相当) が挙げられます。

 

スーパーケース以前のもので、傷のつきにくいサファイア ベゼル 、欠陥のないの内部ムーブメント、唯一無二の最も識別しやすいデザインなど多くの現代的な特性を備えています。



幸運にも多額の予算が使えるならば、ロレックス サブマリーナーの上位モデルでの選択肢も多数あります。

 

最古のヴィンテージ モデルには、信じられないほど希少なものもあり、恐ろしいほど高額で取引され数億円以上となることもあります。

最初のビッグクラウン サブマリーナーは Ref.6200 であり、キングサブとしてマニアの間でよく知られています。

 

Ref.6200 は生産期間が 1 年未満と短かったため、300 本程度しか作られていないと考えられています。


さらに珍しいことに、文字盤にはロレックス エクスプローラーによく見られる3時、6時、9時のアワーマーカーが採用されています。

 

最後に取り引きされたのは 2017 年で、オークションで 57 万 9千ドル (7千8百万円相当) で落札されました。

 

同様に、超希少な例として、Ref. 6538は、エクスプローラー風のダイヤルと赤い深度表示を備え、2018 年のオークションで  1 億円以上で落札されましたが、ベゼルとブレスレットの両方を欠いた状態でした。

幸いなことに、この両極端な例の間に、どんな予算でも購入できるモデルが存在します。

 

黒またはブルーの文字盤とベゼルを選択できるツートン カラーのロレゾールは、今でも非常に人気があります。

 

1980 年代を彷彿とさせるセルティの文字盤は宝石をあしらったインデックスが特徴のゴールド ウォッチにも使用されています。

 

これらも驚くほど現実的な価格で購入することができ、ほとんどの例で 182万円~202万円台で推移しています。

ロレックス サブマリーナー


 
歴史的なサブマリーナー


もともとは始まったばかりの娯楽目的のスキューバ ダイビングのために、水中計時ツールとしてデザインされた時計が、世界で最も有名な見てすぐにそれと認識できる高級時計に進化したと考えるとおかしな感じもします。


しかし、ロレックスのサブマリーナーは、コア デザインが非常に汎用的で成功していることから、この劇的な進化は適切でまったく期待通りであるとも言えます。


数々の変更にもかかわらず、現代のロレックス サブマリーナーのコアとなる部分は、ロレックスが半世紀以上前に初めて一般公開したものと、ほぼ変わりありません。

 

さらに、1953 年の発表以来、ロレックスのサブマリーナーは現代のスポーツ ウォッチの基本となっており、現存するほぼすべてのダイバーズウォッチは何らかの形で、ロレックスのサブマリーナーに影響を受けています。

サブマリーナーの不朽の成功の鍵は、ロレックス サブマリーナーが、長年その頑丈でスポーティな魅力を維持し、同時にフォーマルなディナーパーティーや取締役会で着用するのに十分なほど洗練されていることです。

ロレックスのサブマリーナーは、時代を超えた完璧な工業デザインの例であり、永遠に他のすべての時計を測定する際のベンチマークであり続けるでしょう。

 

あなたのコレクションにロレックスのサブマリーナーを加える準備はできましたか?

 

ロレックス サブマリーナー