ミリタリーウォッチ ブライトリング DND モノプッシャー クロノグラフ
ヴィンテージミリタリーウォッチ
ヴィンテージミリタリーウォッチは、時計収集のなかでももっとも興味深いジャンルの一つです。
この堅固で飾り気のない、実用的で頑丈なヴィンテージミリタリーウォッチは、今日の「デスクダイバー」(飾るための時計)の使用しているものとは違い、実際に過酷な環境で使用されてきたものばかりなのです。
軍の支給品の時計にはフィールドウォッチ、ダイバーや飛行士のためのクロノグラフなどさまざまなジャンルが存在します。
そのなかから魅力的な一つの時計をご紹介します。
カナダ軍用 ブライトリング
これは1960年代後半に軍人に向けて支給されたブライトリングの腕時計です。
裏蓋に刻印されている「D.N.D.」は「国防総省(The Department of National Defence)」の意味になります。
すぐ目につく特徴は、文字盤にロゴ(ブランディング)がないことです。
ブランディングだけではなく、まったくなにも印刷されていません。
ほかの国の多くの軍隊と違い、国防総称は文字盤に何も書いていないものを選びました。
ブライトリングは、当時ももちろん有名高級時計メーカーでした。
ですが、カナダ軍国防省はインナーケースバックに入っていたメーカー名を消し、ありとあらゆるブランドネームを排除するように指示しました。
供給契約者であるレマニアとオメガにも、同じ支持がだされました。
おそらく、視認性を第一に優先させたのではないかと思われます。
文字盤に何も書かれていないものを利用している点を除いても、この時計はモノプッシャークロノグラフの興味深い逸品といえます。
9時位置の秒針と30分積算表を備えた、バルジュー23の改良版のバルジュー236が備えられております。
これは、23をベースに6振動(21,600振動/時)と高振動化させたもので、より高い精度、力強さを出せるムーブメントとなっています。
クロノグラフは、スタート、ストップ、リセットは2:00の部分のシングルプッシャーで操作できます。
白い文字盤、赤いクロノ秒針、黒いアウタートラックとアラビア数字を備えたこのDNDF支給のクロノグラフは、ほかのミリタリーウォッチとは趣の違う外観で、世界中のコレクターに愛されています。
このDNDの刻印が入ってるタイプのものは、非常に珍しく一般的に市場に出回るのは、RCAF『ロイヤル・カナディアン・エアー・フォース』ですが、こちらは第一世代のもので、DNDと刻印されているのです。