ヴィンテージのIWC アクアタイマー
IWCシャフハウゼンは、ロレックスや他の時計ブランドと比較しても、ダイバーズウォッチとしての技術革新と魅力的なモデルが詰まった、歴史あるマニュファクチュールであるといえるでしょう。
ではIWCのマイルストーンとなった、ダイバーズウォッチを振り返ってみましょう。
ドイツ連邦軍向けに作られたオーシャン2000は、チタンを使用しており水深2,000メートルまで耐水性があります(言うまでもなく、地雷除去を行う潜水士向けの最高機密の耐磁性のバージョンです)。
GSTアクアタイマーは、ドイツのバウハウスに代表されるようなシンプルなデザインで、押したままでないとベゼルが回転しない機能を備えています。
また水深計を搭載しているアクアタイマーディープIとディープIIは、非常に希少で美しい時計です。
さらに驚くことに、IWCはダイバーズウォッチに着手したのが遅く、初のアクアタイマーを発売したのは1967年でしたが、1980年代までには市場で有力な存在にまでなっていました。
最近、IWCのダイバーズウォッチシリーズの元祖となった、希少な時計を見つけました。
1960年代後半のアクアタイマー1812モデルです。
リューズは2個でインナーベゼルとなっており、精巧に連なった鋼製のブレスレットがついています。
搭載されているムーブメントも特別なものでした。
IWC自慢のペラトン自動巻きシステムを搭載した自社製のキャリバー8542で、同時代のインヂュニアモデルに使用されていたムーブメントと同じです。
40年以上前にシャフハウゼンで作られた頃とほぼ変わらず綺麗な状態で入手することができました。
こうした希少なモデルが売りに出ること自体が珍しいうえ、これほど良い状態であることはほとんどありません。
数年前にIWCからヴィンテージコレクションの一環として、当時のアクアタイマーの復刻版が発売されました。
元となったアクアタイマーのファンやコレクターがすぐに購入して、現在も売りに出ているものを探しているので、元のモデルを見つけるのと同じくらい入手困難になっています。
皮肉なことに、1967年のバージョンの耐水性が200mあったのと比べると、新しいバージョンの方が12mと耐水性が低くなってしまっています。
しかし改善された点もあり、素敵なムーブメントが見えるよう透明の裏蓋になりました。