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ブランド:オメガ
製造年代:1940年代
文字盤:マットブラックダイヤル
ディティール:ブロードアロー・アラビアインデックス・レイルミニッツ・スクリューバック
ケース素材:SS(ステンレススチール)
ケースサイズ:35.0mmリューズ含まず/ラグ幅18.0mm
ムーブメント:Cal.30T2(手巻き30mmキャリバー)
防水機能:非防水
この時計なのですが、近年値段が上がりましたねぇ。
少し前までは30万円台だったのが、ここ最近は40万円半ばまで来てる印象です。
このシリーズはダーティダースとも呼ばれ、1940年代の第2次世界大戦中に12社のメーカーがイギリス陸軍へ供給しました。
イギリス国防省は、軍用腕時計の規格を策定し、この仕様はW.W.W.(Watch, Wrist, and Waterproof)と呼ばれています。
W.W.W.は、シリアル番号とメーカーコード(この場合、オメガはY)と共に裏蓋に記載されています。
このオメガのダーティダースの時計の製造数は、わずか25,000本程度と言われており、そのうち何本が現存しているかは分かっていません。
よって、コレクターの手に渡るとその数自体が少なくなり、必然的に値段が上がってしまうのです。
冒頭でお話しした値段の件ですが、おそらく、昔と比較してコレクターが増えたのもありますが、コレクターが手放さないことによって市場に出てくる個体自体が、減ったことによる値段の高騰だと考えられます。
オメガのロゴの左上には若干の剥がれが見られますが、全体的に非常に雰囲気よく、ここまで生き残ってきた力強さの顔立ちが魅力的です。
夜光塗料は、数字のところにあるものはほぼ死んでますが、針の夜光は生きてます。
ケースにも経年の使用感がございますが、裏蓋の刻印はしっかりと残っており、80年近く経過している中では良好と言えます。
裏蓋に小さなスポットがありますが、これも当時の製造技術での味わいです。
何よりケースサイズが35mmであるのに対して、デカリューズが搭載されてるのがいいですよね。
デカリューズは、陸軍兵士が手袋をした状態でも回せるようにあえて大きく設計してあります。
ムーブメントには、手巻きCal.30シリーズの中でも代表的な「Cal.30T2」が搭載されています。
出来るだけ大きなテンプを収めて、精度を優先させて高く出す!
精度重視の意図で作られた優れたムーブメントで、オメガの時計史に残る代表的なキャリバーです。
バネ棒式ではなくハメ殺し(ワイヤーラグ)仕様となっています。
これは、戦闘中に腕に『グッ』っと力が入った時に、バネ棒部分から時計が外れるのを防ぐためです。
よって、NATOストラップやオープンエンド仕様の革ベルトが装着可能です。
時計について、実際に見たいという方がいらっしゃいましたら、博多駅周辺でしたら持っていくことが可能ですのでお気軽にお申し付けくださいませ。