カルティエの腕時計 廃盤になったタンク アメリカン紹介
動画で廃盤になった『タンク アメリカン』をご覧になる方はこちらから↓
この記事では、カルティエから現在も出ているアメリカンのモデルの中の残念だけど『廃盤になってしまった名品』に焦点を当てて解説して参ります。
また廃盤になってしまったアメリカンは、男性向けのものがほとんどであるために、どちらかというと男性の方に、好まれるような内容になってると思います。
レディースの廃盤品もあるので、もちろん女性の方にも楽しんで頂けると思いますが、カルティエのかっこいい時計を探しているジェントルマンや、アメリカンのデザインが好きなマダムの方は、最後までご覧頂き時計を選ぶ幅を広げて頂ければと思っています。
アメリカンの歴史や魅力についてはこちらの動画で詳しく解説しておりますので、興味のある方はこちらの動画もご覧ください↓
廃盤になってしまった『アメリカン』の名品紹介
ではまず現行で販売されているアメリカンを見てみましょう。
現行品のタンク アメリカンを見てみよう
現行モデルを見てみると、女性の方であれば選ぶ幅が多いですが、男性から見た時にちょっと物足りなさを感じてしまいますよね。
では、アメリカンは元々これだけのバリエーションしかなかったかというと、そうではありません。
少し前までは、かなりのバリエーションが存在しており、どちらかというと男性向けのモデルが多かったんですね。
ではここからは、そんな廃盤となってしまった、アメリカンのモデルたちを見てみましょう。
・XL
サイズは52mm x 32 mm
LMの1個上のサイズのXLなのですが、XLの特徴は裏面がシースルーになってて自動巻ムーブメントを眺めることができるところでしょう。
もちろん、男性に向けて作られているので大きめのサイズですが、それと同時に男性がムーブメントにも魅力を感じることを、理解されたデザインなのは嬉しいですよね。
また、文字盤を見てみると高級機にしか採用されることのない、ギョーシェ彫の装飾が施されています。
デザインはシンプルであるものの、アメリカンの中の最大のサイズでがっしりと男らしく、細かいところにまで手が届いたこの時計は、我々男性からすれば1本は持っておきたい角形時計ではないでしょうか。
ちなみにXLは、デプロワイヤントバックルが標準のベルトになっていました。
デプロワイヤントバックルについて、知らない方はこちらの動画をご覧ください↓
・LM
サイズは45.1mm x 26.6mm
LMサイズは現行ラインにもステンレスとピンクゴールドがありますが、イエローゴールドは残念ながらありません。
廃盤になってしまったモデルには、そんな華やかさを演出してくれる18Kのイエローゴールド、ホワイトゴールドの展開もありました。
また、この時に展開されていたモデルで、LMサイズにはダイヤモンドベゼルのものもありました。
ダイヤモンドといえば、女性というイメージが強いですがやはり男性もこういった美しい時計を求める方は多いと思いますし、何より元々が宝飾品ブランドであるカルティエの時計のダイヤモンドというのは、他のブランドとは意味が違いますよね。
・MM
サイズは41mm x 22.5mm
ボーイズサイズに分類されるMMサイズですが、女性でも男性でも身につけることが出来るのが嬉しいポイントですよね。
現行ラインでもそうですが、MMからは自動巻のムーブメントが搭載されます。
現行ラインではステンレスとピンクゴールドしかありませんが、1つ前のラインナップでは18Kのイエロー、ホワイトゴールドの展開がありました。
腕周りが細い男性や、小ぶりな時計が好きな方はこのようなちょうど良いサイズを展開してくれていることは、ありがたいですよね。
・SM
サイズは35.0mm x 19.0mm
こちらは女性専用のサイズになりますが、現行ラインではステンレスとピンクゴールドがあるので、落ち着いた感じであればステンレスを選び、華やかさや人とは違った時計を身につけたい場合は、ピンクゴールドを選ぶ事ができます。
廃盤になってしまったモデルには、イエローとホワイトゴールドの素材、そしてその上には追加でダイヤモンドがあしらってあるモデルまで展開されていたので、廃盤になったものまで含めるとさらに幅を持って選ぶ事ができます。
SMは女性に向けて作られているので、クオーツムーブメントが搭載されていてリューズを巻く手間が必要ないのも嬉しいポイントですよね。
・スモセコとデイト表示のボーイズモデル
サイズは41.0mm x 24.0mm
女性でも男性でもすんなり馴染んでくれるモデルです。
MMとほとんど同じサイズ感なのですが、MMよりも2mm直径が大きくその理由はおそらく、スモールセコンドとデイト表示があるからだと思われます。
ほとんどのモデルで、スモールセコンドが採用されることはありませんが、それはカルティエのシンプルさを追求する姿勢にあります。
出来るだけ無駄を省いたそのデザインは、秒針がないことにも現れています。
そういったことを踏まえると、スモセコがあってデイト表示があるのはカルティエというブランドからしてみれば、珍しいデザインと言えますよね。
今ではなかなか見ることのできない、流行の中で生まれた特殊なモデルと言えますが、そこはカルティエですので、やはりバランスが整い上手にまとまっていますよね。
・クロノグラフ リフレックス
2000年代に入ると、パネライのルミノールやラジオミールが大人気になったことをきっかけに、オーデマピゲのロイヤルオーク、パテックフィリップのノーチラスなど大きな時計が市場では求められるようになりました。
私の予想では、おそらくリフレックスもその穴を埋めるために作られたモデルではないかと考えています。
ちなみに、超巨大モデルは同年代に発売されていたバロンブルーのクロノグラフもありますが、ここでは割愛させて頂きます。
そういった背景から誕生した時計なので、かなりの大きさがあります。
サイズは 52.0 mm x 31.1 mm とXLとほぼ同じ大きさです。
ですがこの時計は一応アメリカンに分類されていますが、デザインはアメリカンの原型からは大きく離れていますよね。
どちらかというと、CPCPなどのような高級ラインのさらに上をいくようなポジションかなぁと感じています。
CPCPについて、あまり知らないという方はこちらの動画もご覧ください↓
また、LMと同様にダイヤモンドがあしらってあるモデルも展開されているのは、嬉しいポイントですよね。
文字盤を見てみると、12時位置が日付、3時位置が30分積算計、6時位置がスモセコ、9時位置が12時間積算計になっています。
これをクオーツではなく、自動巻ムーブメントで動作させているわけですから、カルティエのムーブメントもかなり作り込まれていることが証明されていますよね。
まとめ
すでに気がついてる方は多いと思いますが、前回のモデルで18Kのイエローとホワイトゴールドを出して、最新のモデルでその穴を埋めるピンクゴールドが展開されているのだと思います。
私は大きい時計も小ぶりの時計もどちらも好きですが、やはりアメリカンであればステンレスの他に『イエロー』か『ホワイトゴールド』のどちらかのXLかLMを持っておきたいなぁと思っています。
なかなかない角形時計でありながら、ここまで作り込まれているとどうしても手にしたくなるのが、男のロマンのようなところがありますよね。
残念なことに、今日ご紹介したモデルというのはすでに廃盤になっており、探すのが難しくなってきていますが、まだまだ他の古いモデルと比較すると探しやすいので、欲しいと思った時に手元に置いておくことが見逃さない方法だと思います。