イギリス空軍用　ヴィンテージミリタリーウォッチ　オメガ　ファットアロー

動画でオメガのファット・アローをご覧になる方はこちらから↓

どうも、こんにちは。

ヴィンテージウォッチライフの妹尾です。

オメガのミリタリーウォッチをお探しの方であれば、是非とも知っておいて欲しいオメガの空軍用腕時計なのですが、どういったヒストリーがあるのかを知ってる人はあまりいないのではないでしょうか。

今日のこの記事はですね、そんなオメガのファットアローについて歴史と魅力を解説して参ります。

 

オメガ　ファットアロー誕生秘話

イギリスの航空省は、空軍で使用する腕時計を長年のサプライヤーである、ロンドンのゴールドスミス＆シルバースミス社を通して発注しました。

 

そして、航空省は信頼と実績のあるオメガに、正確な仕様書に合わせた時計の生産を依頼しました。

オメガへの発注は1952年6月27日、納品は1953年の5月に行われるよう、手配されていくこととなります。

 

これらの時計は非常に高度な水準で設計、製造され、防水仕様がデフォルトとなっていました。

ケースの内側は、二重構造が採用されておりこの二重構造によって耐磁性が実現させています。

 

これにより、フライト中の航空機の計器が時計に求められる重要な制度に、影響を与えない仕様になっていました。

元々この前のモデルは、シン・アローであり夜光塗料をトリチウムに交換する際に、文字盤も一緒に交換されたものです。

ではシン・アローとファット・アローの関係を見てみましょう。

 

シン・アローとファット・アローの違い

上の写真をご覧ください。

左側がシン・アローで右側がファット・アローになります。

元々この時計は「シン・アロー」という、ラジウムの文字盤が採用していました。

しかし、それらは国防総省より放射能物質を発するラジウムは危険とみなされ、リコールされた後、より安全なトリチウム文字盤の「ファット・アロー」に変更されたのです。

シン・アローとの違いは、OMEGAのロゴの下に丸Tのロゴが追加されており、イギリス軍の所有物を表す、ブロードアローのマークが可愛い感じになってるところですね。

1953年に、イギリス空軍に支給されたこの時計の製造数の、明確な数字はわからなかったのですが、少数しか製造されなかったと言われています。

そのため、現在このモデルは53年製という意味を込めて「オメガ53」と呼ばれています。

比較的、僅かな生産量であることから、これらのファットアローは希少で、ますます見つけるのが困難です。

ちなみに、ほとんどがファットアローに変更されたので、シン・アローの状態で生き延びた個体の方が圧倒的に少ないです。

 

実際のファット・アローはどんな感じ？

時計に関してなのですが、写真からはわかりにくいと思いますが、かなりゴツくて重たいです。

37mmあるので、結構な存在感があります。

やはりミリタリーウォッチならではの、重厚感が感じられます。

また、防塵性向上のためにダストカバーが搭載されているのも、嬉しいポイントですよね！

ムーブメントは、オメガの代表作30mmキャリバーのCal.283が搭載されておりこの耐衝撃性ムーヴメントは、ローズゴールドで仕上げられています。

裏蓋は上からブロードアローのマーク。

その下に6645  101000

このコードは何を表してるのかわかりませんが、おそらく国防省が政府に依頼するときの部品コードではないかと思われます。

6645が計測機器で、101000が防水などの意味合いになるのではと考えております。

その下に6B/542の刻印が打たれ、これは空軍コードを表します。

その下に7446/53がありますが、1953年製造のシリアルナンバーが7446ということですね。

 

 

まとめ

今日は、こんな感じでファットアローについて解説させて頂きました。

シンプルイズベスト！

という言葉がありますが、ミリタリーウォッチはそのシンプルの中に、奥深い魅力が隠されているんだと思います。