クロノグラフ腕時計 パイロット・ウォッチの基本構造

1.ベゼル

回転計算尺を操作するための回転式ベゼルには、細かいノッチが刻まれ、滑りにくく作られています。グローブをはめた手であっても確実な操作が可能です。

2.クロノグラフ秒針

中心軸から伸びる、赤くペイントされた針がクロノグラフ秒針です。クロノグラフを作動させている際は、黒い文字盤とのコントラストにより、計時を行っている事をはっきりと示します。

3.回転計算尺

このモデルに装備された回転計算尺は、米国で開発された航法計算盤「E-6B」の機能を取り入れたものです。速度や到着予定時間の計算が可能です。

4.蓄光入り時分針

時分針には、外光を吸収し、暗闇で長時間発光し続ける"スーパールミノヴァ"が塗布されています。これは放射性物質を含まない非トリチウム系素材で、日本の根本特殊科学が開発したものです。

5.スモールセコンド

文字盤9時の位置にあるのがスモールセコンドです。クロノグラフが作動していない時も動き続け、時計が生きている事を示します。

6.無反射コーティングガラス

真空蒸着などによりガラス面に薄い膜を作り、光の反射を抑えることで見やすさを確保する加工です。写真ではあえてガラスの存在を強調していますが、実際にはこれほど曇って見えません。

7.黒文字盤

黒地の文字盤が、針やインデックスを浮き立たせます。黒文字盤によく映える白いインダイアルは、’60年代から登場しましたが、1950年代は黒いもののみでした。

8.ケースパック

ナビタイマーの裏蓋のことで、ここには摂氏(℃)換算表が刻まれています。ブライトリング社は、裏蓋ですらおろそかにせず、機能を持たせています。

9.12時間積算計

文字盤6時位置にあるのが12時間積算計です。短い目盛りは30分、長いインデックスは1時間を表します。30分積算計が1周するごとにひと目盛りずつ進みます。

10.30分積算計

文字盤3時位置にあるのが30分積算計です。短い目盛りは1分、長いインデックスは5分を表します。クロノグラフ秒針が1周するごとにひと目盛りずつ進みます。

11.蓄光入りインデックス

金属パーツを植えこんだ、立体的なバーインデックスです。外端部分には高い輝度を持つ蓄光剤が塗られているため、照明が十分でない暗がりでも見やすさが確保されています。

12.日付表示

4時と5時のインデックスの中間にあるのが日付表示の窓です。従来モデルでは白地に黒数字でしたが、2011年から黒地に白数字となりました。

13.クロノグラフ・スタート&ストップボタン/リセットボタン

ナビタイマーの場合、リューズの上側(12時側)にあるのがクロノグラフのスタート&ストップボタン、下側(6時側)にあるのがリセットボタンです。