ラグジュアリースポーツウォッチ『ラグスポ』ってどんな腕時計なの?
今日はですね、大体70年前から流行り出した、ラグスポについてその歴史や定義などを超簡単に分かりやすく解説させて参ります。
ラグスポってどんな時計のことを言うの?
では、早速話を進めて参りますが、ラグスポとはラグジュアリースポーツウォッチの略称で、高級感のあるデザイン(ラグジュアリー感)とスポーツウォッチとしての機能性を兼ね備えた腕時計のことです。
ここでラグスポの歴史について超簡単に解説します。
ラグスポの歴史は、1950年代に始まります。
当時、スポーツウォッチは、実用性を重視したデザインや機能性が特徴でした。
しかし、高級時計ブランドは、スポーツウォッチの機能性を担保しつつ、高級感のあるデザインを追求し始めました。
1960年代には、IWCの「ポルトギーゼ」、オメガの「シーマスター アクアテラ」、パネライの「ルミノール」など、ラグスポの代表的なモデルが登場します。
これらのモデルは、高級感のあるデザインとスポーツウォッチとしての機能性を兼ね備え、高い人気を博しました。
そして、一般的にラグスポが流行った時代と言われるのが70年代に入ってからなのですが、この年代でいろんなブランドから今でも有名な様々なモデルが誕生したんですね。
だから、70年代=ラグスポの時代って言われてるんですね。
ご存知の通り1978年のセイコーのクオーツショックによって、1970年代以降は機械式時計の需要は減少します。
しかし、ラグスポは、高級感のあるデザインやブランド力の高さから、依然として人気を維持し続けていました。
ラグスポの特徴
では、そんなラグスポの特徴を分かりやすくまとめると
1つ目は高級感のあるデザインです。
ラグスポは、ハイブランドが製造する腕時計であり、高級感のあるデザインが特徴です。
どこからをハイブランドとするのか?というのは、人それぞれ認識の違いが出てくると思いますがここではその名前をあげたときに、大体の男性が知ってるブランドということで進めて参ります。
時計全体を見てみるとステンレススティールやゴールドなどの素材を採用し、基本的にはブレスレットは金属で作られ洗練されたデザインに仕上げられています。
また、デザインの特徴として会社によって特徴的なベゼルを採用していることです。
2つ目はスポーツウォッチとしての機能性です。
ラグスポは、スポーツウォッチとしての機能性も兼ね備えています。
防水性や耐磁性などの機能が備えられており、日常生活からスポーツシーンまで幅広く使用できます。
簡単に説明するとこの2つがラグスポの特徴かなぁと思いますね。
そんなラグスポの時代の全盛期に流行った時計を、各社から見ていきましょう。
ラグスポの代表的な時計を見てみよう
オーデマ ピゲ ロイヤル オーク
ラグスポの代表的なモデルであり、1972年に発売されて以来、世界中で高い人気を誇っています。
ステンレス製のケースに、八角形のベゼル、ブレゲ数字、ビス留めのインデックスなど、特徴的なデザインが魅力です。
有名な話ではありますが、時計界の有名デザイナージェラルド・ジェンタ氏がデザインしたモデルです。
パテック フィリップ ノーチラス
オーデマ ピゲ ロイヤル オークと並ぶ、ラグスポの代表的なモデルです。
1976年に発売されて以来、洗練されたデザインと高い機能性で人気を集めています。
こちらも先ほどのデザイナー同様ジェンタ氏がデザインしたものです。
ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ
ラグスポを語る上で、大体先ほど紹介した2社がメインになるのですがこちらもデザイン機能性を見た時にラグスポに分類されます。
1977年に発売されたモデルで、オーデマ ピゲ ロイヤル オークやパテック フィリップ ノーチラスと並ぶ、ラグスポの3大モデルのひとつとして知られています。
日本ではあまり有名ではありませんがヨルグ・イゼックというデザイナーの方がデザインしたものです。
ちなみに、これら3つの時計というのはジャガールクルト社のCal.920をベースにしたムーブメントが搭載されています。
要するに、見た目は全て違った独自性を持っていますが、ムーブメントは全部同じものが搭載されているんですね。
世界3大腕時計ブランドが手掛けているものを筆頭に、それ以外にもいろんなブランドから誕生しています。
見逃せないラグスポのサントス
そして、今回ご紹介するのが中の1つである『サントス』になります。
そもそも、カルティエのサントスといえば世界で初めて男性用腕時計として誕生したモデルです。
1904年飛行士であったアルベルト・サントス・デュモンに向けて作られた時計だったから『サントス』と名付けられたんですね。
その後サントスは少数で生産されてはいましたが、1970年代に入るとカルティエ社もジェエリーだけでなく腕時計もしっかりやっていくぞ!
ということで、大量生産を開始します。
そこでパテックのノーチラスやオーデマのロイヤルオークの成功を横目に見ていたカルティエのチーフデザイナーである、アランドミニクペランという人物が、俺たちもラグスポ作るぞ!
って言って新しいサントスを考えます。
1904年に誕生したサントスを、現代風にアレンジしてラグスポの要素も加えて誕生したのが1978年の『サントス』だったんですね。
その後、1987年にサントスをもっと腕に馴染ませるために、湾曲させたサントスガルべを発売しどちらかというとヴィンテージウォッチとしてはサントスガルべの方が有名ではないかなぁと思いますね。
先に時計3大ブランドから出ていたモデルとは、一線を画すためにサントスは当時としては大胆なデザイン革命を起こします。
基本的にそれまでは、時計の素材は単色で統一させて作られていましたがサントスはステンレスとゴールドのコンビがデフォルトとして発売されたのです。
そんなサントスですが、大ヒットしたことでオールステンレスタイプも誕生し、今のサントスにも繋がっているんですね。
これらのモデルは、いずれも高級感のあるデザインと高い機能性を兼ね備えており、ラグスポの時代を象徴するモデルとして、現在でも多くの愛好家に支持されています。
2000年代以降、機械式時計の人気は再び高まり、ラグスポも再び注目されるようになります。
近年では、IWCの「ポートフィノ ハンドワインド 8デイズ」、オメガの「シーマスター 300」、パネライの「ルミノール サブマーシブル」など、新作のラグスポが次々と登場しています。
ラグスポは、ビジネスシーンからカジュアルシーンまで幅広く使用できる汎用性の高い腕時計です。
高級感のあるデザインとスポーツウォッチとしての機能性を兼ね備えており、現代でも高い人気を誇っています。